「ストロング系チューハイってやばいらしいけど何でだろ?」
この記事をご覧のあなたは、普段からストロング系チューハイをよく飲んでいるのではないでしょうか。
ここでは、ストロング系チューハイが何故やばいのか?という疑問について解説していきます。
そして、やばい根拠としてストロング系チューハイが危険である3つの理由についてこれからお話ししていきます。
私は2年ほどストロングゼロにハマっていましたが、2019年10月から禁酒/断酒を継続しています。ちなみに、禁酒/断酒を始める直前まではストロングゼロの500ml缶を毎日2~3本くらい飲んでいました。
この記事を最後まで読み終えると、ストロング系チューハイが何故やばいのか、更にはどういった点が危険なのかということを理解できるようになります。
ストロング系チューハイはなぜやばいのか?

「ストロング系チューハイはなぜやばいのか?」という、気になる人は気になるテーマ。
結論からいいますと「アルコール依存症を生み出す3つの要素が融合してしまった飲み物だから」というのが答えです。
「アルコール依存症を生み出す3つの要素」とは何なのかといいますと、次のとおりです。
②飲みやすさ
③飲ませる環境
これら3つのうちどれか1つでも欠けていれば、ストロング系チューハイがここまで危険でやばい飲み物になることはありませんでした。次に、上記①~③それぞれについて解説していきます。
アルコール依存症を生み出す要素①「高いアルコール度数」
高いアルコール度数のお酒を飲み始めるのは、アルコール依存症への第一歩です。
なぜかというと、気付かないうちに「耐性」ができてしまっている可能性が高いからです。この「耐性」に関しては、厚生労働省のサイトで分かりやすく説明されているので引用します。
習慣的に飲酒していると、まず耐性が形成されます。耐性とは同じ量の飲酒でもあまり効かなくなってくることです。いわゆる「酒に強くなってきた」状態で、少量の飲酒ではあまり効果がなくなり、同じ効果を求めて徐々に酒量が増加していきます。そして、精神依存という症状が現れます。精神依存とは簡単に言うと「酒が欲しくなる」ことです。酒がないと物足りなくなり飲みたいという欲求を感じるようになります。さらに精神依存が強くなると、酒が切れてしまうと家の中を探したり、わざわざ出かけて買いに行くような行動が現れます。
厚生労働省 e-ヘルスネット「アルコールと依存」より引用: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-05-001.html
あなたもお酒を飲み始めた当時は、もっとアルコール度数の低いお酒を飲んでいたのではないでしょうか。
もしも、あなたが飲んでいるお酒のアルコール度数が数年かけて徐々に上がってきているのであれば、それは「耐性」のサインかもしれません。
ちなみに、ストロング系チューハイはアルコール度数が9%以上ありますが、実際にこれがどれくらいの度数なのかイメージしてもらうために、「9%のストロング系チューハイ500ml」と「40度テキーラの1ショット(30ml)」を比べてみます。
結論としては「9%ストロング系チューハイ500ml缶=テキーラショット3.75杯分」となります。(計算式は下記MEMOを参照)
あなたはテキーラショットを4杯近く飲んだことはありますか?
私は2、3回くらいしかありません。
純アルコール量=500(ml)×0.09(濃度)×0.8(比重)=36g
【40度テキーラ 1ショット(30ml)】
純アルコール量=30(ml)×0.4(濃度)×0.8(比重)=9.6g
アルコール依存症を生み出す要素②「飲みやすさ」
2つ目の要素ですが、それは「ストロング系チューハイの飲みやすさ」です。
「安い」「糖質ゼロ」「フルーティーな味」「豊富なラインナップ」「炭酸飲料」ということが、ストロング系チューハイの飲みやすさにつながっています。
まず、ジュースと同じくらいの価格設定と「糖質ゼロ=身体に良い」という健康意識は、購入への心理的ハードルを下げます。
そして、アルコール臭さを消すためにフルーティーで強い味付けにしており、しかもラインナップが豊富ということから、飽きることがないのです。
さらに、炭酸飲料であるため飲んだときに爽快感が得られ、気が抜けてしまうので余らせることなく全部飲み切ってしまいます。(※気の抜けたストロング系チューハイは不味い)
アルコール依存症を生み出す要素③「飲ませる環境」
もっとも重要なのが3番目の要素「飲ませる環境」です。
仮に、アルコール度数の高いお酒があってそれが飲みやすかったとしても、飲ませる環境がなければブレーキがかかります。
繰り返しますが、もっとも重要なのが「飲ませる環境」なのです。
この日本社会全体に蔓延している「飲ませる環境」とは、「お酒での失敗に寛容である」「飲むのが当たり前という風潮」「メーカーのマーケティング戦略」です。
お酒での失敗に寛容
「からみ酒をした」「記憶をなくした」「路上で嘔吐した」「財布やスマホをなくした」
これらのことがあるたびに、「まぁ、お酒の席だからねぇ」と流されることはありませんか?
「いやいや、飲んだ本人が悪い!」とトラブルになることもありますが、一方で、「昔こんなことがあったんだよww」などと“武勇伝”として語られることも多いのではないかと思います。
さすがに犯罪行為をしてしまうと許されませんが、これらのことは適量を守っていれば防ぐことができたことです。お酒の量をコントロールできない時点で、もうその人はお酒との距離を取るべきなのです。
飲むのが当たり前という風潮
日本全体には「お酒は20歳になったら飲むものだ」という風潮があり、「酒は百薬の長」「飲みニケーションは大切だ」と多くの人が思っています。
しかし酒は百薬の長ではありませんし、飲まなくてもコミュニケーションは取れます。お酒は「エチルアルコール」という依存性のある化学物質に味を付けたものですし、飲まないとコミュニケーションが取れないのであればその環境自体が問題です。
また、酒類には広告規制がありますが、飲酒による問題がいまだに無くなっていないところをみると、酒類への規制はまだ甘いと思われます。「お酒は20歳になったら飲むものだ」と思っている若者もまだまだいます。すでに親の世代が「大人になったらお酒を飲むのは当たり前」と思っているので当然です。
近年になってようやく、タバコは積極的にプロモーションされなくなりました。WHO世界戦略に従い、日本におけるアルコールもそうなる日が近いのではないでしょうか。
メーカーのマーケティング戦略
ストロング系チューハイの開発製造メーカーの事業方針を見てみますと、その中には「食事中に飲むお酒」というポジションを消費者に強く刷り込もうという戦略が見えます。
そうなると、日常的に食事と一緒にストロング系チューハイを飲むことになり、結果的にそれが習慣化してしまいます。
メーカーのマーケティング戦略には本当に気を付けなければならないのです。
上記の「事業方針」については、「【ストロングゼロ】ストロング系チューハイが売れてる理由10選」でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
【まとめ】ストロング系チューハイはなぜやばいのか?

まとめると、ストロング系チューハイがやばい理由は、以下の3つの要素が融合した飲み物だからです。
②飲みやすさ:「安い」「糖質ゼロ」「フルーティーな味」「豊富なラインナップ」「炭酸飲料」
③飲ませる環境:「お酒の失敗に寛容」「飲むのが当たり前」「マーケティング戦略」
ちなみに私は、下記のようなストーリーでストロング系チューハイにハマっていきました。
あなたには少しでも共通点はありましたか?それとも全く違うストーリーですか?
不安やストレスがある人ほど、お酒に頼ってはいけないのです。
飲んでそのときは楽になったとしても、実は問題をただ先送りにしているだけなのです。
不安やストレスは、酒など飲まずにきちんと正面から向き合うことでしか解決できないのです。
だから私は、お酒をやめました。
そして、お酒をやめることでアルコールに対する考えが全く変わりました。
参考までに、ストロング系チューハイに薬物依存研究の第一人者がもの申す「違法薬物でもこんなに乱れることはありません」という記事の中で、精神科医である松本俊彦先生の投稿がありましたので引用させていただきます。
ストロングZEROは「危険ドラッグ」として規制した方がよいのではないか。半ば本気でそう思うことがよくあります。私の臨床経験では、500mlを3本飲むと自分を失って暴れる人が少なくありません。大抵の違法薬物でさえも、使用者はここまで乱れません。
結局あれは「お酒」というよりも、単に人工甘味料を加えたエチルアルコール=薬物なのです。そして、ジュースのような飲みやすさのせいで、ふだんお酒を飲まない人や、「自分は飲めない」と思い込んでいる人でもグイグイいけます。そうした人たちが、ビールの倍近い濃度のアルコールをビール並みかそれ以上の早いペースで摂取すればどうなるのか。ただでさえ人類最古にして最悪の薬物といわれているアルコールですが、その害を最大限に引き出す危険な摂取法です。
お酒はお酒らしい味をしているべきであり、公衆衛生的アプローチを考えれば、本来、酒税は含有されるアルコール度数の上昇に伴って傾斜すべきです。それなのに、「税収ありき」の国の二転三転する方針にメーカーが追い詰められて、確実におかしな事態を引き起こしています。
合法か違法かの違いこそありますが、ストロング系チューハイは違法薬物に匹敵する飲み物であることを認識したうえで、飲むかどうかの判断をしてみてはいかがでしょうか。
厚生労働省 e-ヘルスネットに「アルコールと依存」についての記載がありますので、是非参考にしてみてくださいね。
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