「少しの間お酒やめてみたけど、やっぱりまた飲もうかなぁ」
「禁酒って調べるとメリットばかりが目につくけど、デメリットも当然あるよね?」
「なんか極端すぎるし、別に禁酒まではしなくていいのでは?」
今あなたの身の回りに禁酒をしている人はいますか?
恐らくいないと思いますが、もしいたとしてもごく少数派のレアキャラのはずです。
なので「禁酒のメリット/デメリットについて詳しく知りたいけど周りに聞ける人がいない!」というあなたのために、この記事を書こうと思いました。
私は現在、ヘルスケア関連企業に15年以上勤務しており、2019年10月12日から現在進行形で完全断酒を続けています。
Twitterも投稿していますのでご興味あればリンクボタンからよろしくどうぞ(^^)
この記事では、様々な禁酒のメリットやデメリットを挙げて解説し、本当にメリットしかないのか?という疑問について考えてみたいと思います。
この記事を最後まで読むと、これからもずっと禁酒を続けていきたいと思えるはずです。
それではいってみましょう!!
禁酒のメリットは大きく4つに分類できます
禁酒のメリットは数えきれないほどありますが、私は大きく次の4つに分類できると考えています。
✓ 身体的メリット
✓ 経済的メリット
✓ 社会的メリット
分類した禁酒メリットそれぞれについて5つずつ挙げて解説していきますね。
禁酒の精神的メリット5選
まず、禁酒による精神的メリットは次の5つを挙げてみました。
②心に余裕が生まれる
③ストレス耐性がつく
④自分に自信がつく
⑤安心感が得られる
それぞれについて解説していきますね。
①睡眠の質向上とともに気分が良くなる
お酒をやめてまず実感できるのは睡眠の質向上だと思います。
禁酒が軌道に乗るまでは逆に不眠に悩まされることも多かったんですが、それは脳が「アルコールが入っている状態が平常運転」だと認識していたからなんです。
脳の認識が正常に戻れば、とても快適な睡眠が待っていました。
そして、良質な睡眠によってもたらされる気分の良さというのは本当に素晴らしいんです。
これは、実際に体験してみないと分からないと思いますね。
②心に余裕が生まれる
毎日毎日お酒を飲んでいると、いつしか「お酒中心の生活」になってしまいますよね。
そうなると、生活のベースにはまずお酒があり、それ以外は「二の次」になっていくんです。
何でもかんでもお酒を飲む理由にするので、他のことをないがしろにしてしまうということです。
当然ながら深く考えることもできませんから、知らぬ間に心に余裕がない状態へと追い込まれてしまいます。
ところが、お酒をやめるとお酒中心の生活ではなくなるので、今まで「二の次」にしてきたものに気が向くようになり、結果として心に余裕が生まれるようになりました。
③ストレス耐性がつく
上記に付随する内容ではありますが、心に余裕ができるとストレスの"原因"に対処できるようになります。
これは「ストレス耐性がつく」と言い換えることもできます。
これまでの私は、ストレスを感じたら直ぐにお酒を飲み、問題を先送りして誤魔化してきました。
でも、飲んでその瞬間のストレスを誤魔化せても、根本的には何も解決していないんです。
お酒のないシラフの頭でストレスに対処するのが最も確実な問題解決方法でありストレス解消法だと分かってからは、世界の見え方が大きく変わりました。
④自分に自信がつく
お酒をやめて、シラフの頭で色々な問題を解決したりストレスに対処するという経験を積み重ねていくと、だんだんと自分自身に対する自信がついてきました。
「お酒がなくても大丈夫」
「もう飲む必要はないんだ」
こう思えるようになるので、結果的に自己肯定感も上がってくるようになりましたね。
⑤安心感が得られる
お酒の無い生活というのは、すなわち、アルコールによってもたらされる様々なリスクが無い生活とも言えます。
特に、将来に対する不安がある場合、将来へのリスクを排除しているんだという安心感につながります。
私の場合、お酒をやめることによって健康面での安心感と、さらには経済的な安心感も得られています。
お酒で周囲に迷惑を掛けなくもなりますし、「酒をやめると決意してからの未来は明るい」と心から信じることができています。
禁酒の身体的メリット5選
次に、禁酒による身体的メリットは次の5つを挙げてみました。
②体重が減る
③健康診断の結果が良くなる
④肌の調子が良くなる
⑤怪我をするリスクが減る
それぞれについて解説していきますね。
①体力が長持ちするようになる
これは先ほどお話しした良質な睡眠にも通じるところがあると思いますが、私の場合、お酒をやめると疲れにくくなり体力が長持ちするようになりました。
まぁ当然といえば当然なのですが、アルコールは毒物ですし、毒物を体内から消し去るにはそれ相応のエネルギーを要します。
酒飲み時代にアルコールの分解に使われてきたエネルギーが、断酒によってそっくりそのままプラスオンされるわけです。
禁酒によって、より活動的に色んなことに取り組めるようになりましたね。
②体重が減る
これは個人差があると思いますが、私の場合は、お酒をやめて2週間で3kgくらい痩せました。
アルコール自体にカロリーが含まれていますし、ツマミも食べなくなるので当然の結果ですね。
ただ、お酒をやめると空腹感を感じることがあり、その空腹感が飲酒欲求のトリガーとならないよう注意は必要ですね。
減量が目的の場合は、運動をバランスよく組み合わせることが大切だと思います。
私の場合は甘いものに手を出してしまったため、減量効果は限定的でした。
③健康診断の結果が良くなる
お酒をやめると健康診断の結果の中でも、特に肝機能検査値が良くなります。
健康診断の結果を良くするのが禁酒の目的ではないと思いますが、それでも結果が良ければ嬉しいもの。
私の場合は、肝機能検査値だけでなく、血圧や脂質、血糖なども検査結果が良くなっていきました。
お酒をやめると運動する時間と体力も取り戻せるので、これらを組み合わせることでさらに健康になっていくことになります。
実際に、禁酒を続けている人は同時に運動もちゃんとされている方が多いように思います。
④肌の調子が良くなる
私は昔からアトピー性皮膚炎があり乾燥肌でもあるのですが、特にお酒を飲むと寝ている間に皮膚を掻いてしまうことが多かったですね。
ところが、お酒をやめてからはアトピーの症状は落ち着き、肌の乾燥も軽微なものとなりました。
お酒の分解には体内の水が使われますが、そのことが皮膚の潤いにも悪影響を与えていると思われます。
アルコールは人体にとって毒ですし、飲酒はゆるやかな自殺とも言えます。
当然ながらお肌にとって良いことはひとつもないはずですよね。
見る人が見れば、長年お酒を飲んでいる人とそうでない人はパッと見た目で分かるようです。
⑤怪我をするリスクが減る
お酒を飲むとアルコールが脳に作用し、正常な判断ができなくなっていきます。
飲酒絡みの怪我や事故というのは、軽いものを含めれば日本全体ですごい数に上ると考えられます。
転倒や転落、交通事故などなど・・・。
>> 厚生労働省 e-ヘルスネット「飲酒と事故」へのリンクはこちら
ひょっとすると、あなたにも心当たりがあるかもしれませんね。
お酒をやめると、こういった飲酒がらみのリスクを「ゼロ」にすることができるのです。
リスクを「ゼロ」にできるってすごくないですか?
禁酒の経済的メリット5選
さて次に禁酒による経済的メリットですが、次の5つを挙げてみました。
②効率よく働けるようになる
③お金が貯まる
④マネーリテラシーが向上する
⑤経済的防御力がアップする
こちらもそれぞれ解説していきますね。
①自由な時間が増える
お酒をやめる経済的メリットの根底にあるのは、この「自由な時間」です。
毎晩よく飲む人は、酔っている時間も含めれば軽く2~3時間は費やしていることでしょう。
ところがお酒をやめると、この時間がまるっと空くわけです。
そしてここからがボーナスタイム!
その自由な時間を有効活用することによって、経済的メリットを享受できるようになっていきます。
中には、"時間は無料で無限にある"と考えている人もいるかもしれませんが、私個人としては、有限かつ最も高価なものは「自分の時間」だと思えるようになりました。
②効率よく働けるようになる
上記でもお話ししてきたとおり、お酒をやめると体力が長持ちするようになりますし、自由な時間も増えます。
すると自己投資がしっかり出来るようになり、効率よく働けるようにもなります。
ここで言う「効率よく」というのは重要なポイントで、ただ何も考えずにガムシャラに働くのではなく、最大限の費用対効果を目指すような働き方です。
つまり、少ない労力で最大限の結果を得る方法を考える力が身につくということです。
そのような働き方になれば、それだけ経済的メリットも大きくなるはず。
私の場合、酒をやめて以降、社内の年間MVPに2年連続で選ばれたり昇格したり、経済的メリットを享受できています。
にも関わらず、むしろ労働時間自体は減らすことができているんです。
断酒によってレバレッジ(てこの原理)が効くようになったということなんです。
③お金が貯まる
毎晩お酒を飲む人の場合、おそらくかなりの金額をそれらに費やしてきたと思います。
高級車が買えるくらい飲んだという話はよく聞きますが、今はもうバブル時代ではありません。
一部の富裕層の人以外は、自分の将来を削っていることになりますね。
それでも良いんだ!と言い張るのが酒飲み思考なわけですが、もう私はその世界にいません。
では、毎日晩酌をしていた私を例に、実際に計算してみます。
1日あたり、ストロング缶200円×2本とツマミ100円で計500円かかったとします。
すると、1ヶ月で500円×30日=15,000円
1年で15,000円×12ヶ月=18万円となります。
あなたは18万円手に入ったら何が欲しいですか?
④マネーリテラシーが向上する
このように計算できるようになると、飲酒そのものが無駄な行為に思えてきました。
本当にそれだけの価値があるのか…?と。
こういった疑問は徐々に脳内に波及していき、勉強好きな私の心に火をつけました。
凝り性な性格も相まって、マネーリテラシーを向上させるべくどんどん知識を吸収していきました。
妻からはその勉強が新たな趣味だと思われるほどに…。
おかげで、酒飲み時代とは全く違う価値観を手に入れました。
具体的には、「値段」ではなく「価値」に重きを置くようになったんです。
身の回りのモノやサービス等を見渡してみると、「高いけど割安なもの」や「安いけど高くつくもの」といった様々なバリュー(価値)が混在しており、世の中って面白く出来ているなぁと思えるようになりました。
⑤経済的防御力がアップする
マネーリテラシーが向上してきたことで、経済的防御力がアップしたことを実感できるようにもなりました。
今では、我が家のお金(=血液)がどのように流れているのかが頭の中でバッチリ把握できます。
このことによって、メリハリのついた消費行動ができるようになり、将来への安心感につながっています。
また、突発的なことがあっても瞬時に判断できるようにもなりましたね。
酒飲み時代には、何にどれくらい使っていたのかすら気にしていなかった自分が今となっては恐ろしい限りです。
禁酒の社会的メリット5選
最後に、禁酒による社会的メリットとして次の5つを挙げてみました。
②飲酒運転リスクがゼロになる
③人に親切になれる
④家族を大事にするようになる
⑤有事の際に役に立てる
それぞれについて解説していきますね。
①お酒が原因で他人に迷惑をかける可能性がゼロになる
あなたはお酒が原因で他人に迷惑をかけたことはありますか?
私は何度もあります。
からみ酒をしたり、相手が傷つくことを言ったり、仕事で迷惑をかけたことも・・・
これって、迷惑をかける側もかけられる側も誰も得しない話ですよね?
ところが、お酒をやめることで、お酒が原因となるトラブルをゼロにできてしまうんです。
逆に酔っ払いの人から被害を受けることはあるかもしれませんが、こちらからは迷惑をかけないという安心感は心地良いものです。
②飲酒運転リスクがゼロになる
飲酒が原因で社会的に抹殺されてしまう典型例が、飲酒運転です。
本人には飲酒運転をしている認識がなくても、結果的にそうなっていれば同じことです。
ついつい夜更かしして飲んだ次の日は、ほぼ間違いなく飲酒運転になっているはず。
酒に支配された世界から足を洗うことで飲酒運転リスクが「ゼロ」となり、結果として多くの不幸を回避できることになるのです。
>>〈断酒会アンケート〉アルコール依存症と飲酒運転 へのリンクはこちら
③人に親切になれる
お酒を飲む理由は様々ありますが、イラっとしてガーッと飲んでしまうこともあるでしょう。
そのようなときは、イライラした感情がアルコールによって増幅されます。
そして気がつけば・・・、何も解決できていないのです!
確かにその場では、一瞬だけストレス発散になるかもしれませんね。
でも、飲んでも飲んでもストレスは解消されないままじゃないですか?
そうなると自分のことで一杯になってしまい、人に親切にする余裕がなくなります。
私はお酒をやめることでこの負のループを断ち切ることができ、人に親切にする余裕が生まれてきました。
④家族を大事にするようになる
上記にも通じますが、お酒に支配されてしまうと「自分中心」「お酒中心」の思考パターンに陥ります。
それは家族に対しても同じことで、最も大切にしなければならない家族をないがしろにしてしまいがちです。
いくら家族とはいえ、手遅れになってしまってからでは関係修復はかなり困難になりますね。
お酒をやめるということは、自分を大事にすることです。
そして、自分を大事にできる人は家族も大事にすることができると思っています。
⑤有事の際に役に立てる
時として人生には、予期しない突発的なことが度々起こります。
それは、身近な人が亡くなったり大けがを負ったり、病気で倒れたり、急なトラブルがあったりと様々です。
発生頻度は低いものの、その時に酔っぱらっていて何もできなければ「役立たず」のレッテルを貼られ、信頼は一瞬で地に堕ちます。
いつ誰に何が起こったとしても、冷静な判断と的確な行動ができる体制が整っていれば、あなたも周囲も安心だと思います。
禁酒のデメリット3選
・・・と、ここまでは禁酒のメリットを挙げてきたわけですが、思っていたよりメリット多すぎて正直疲れました(笑)
それではここからは、逆に禁酒のデメリットについても考えてみたいと思います!
私の今のポジショントークもあるかもしれませんが、指摘されそうな禁酒のデメリットを3つ挙げることができました。
②お酒をやめると人間関係が悪くなる
③禁酒=楽しみを失った、という喪失感
それぞれ解説していきますね。
デメリット①お酒をやめるとストレスが発散できない&ストレスが溜まる
お酒をやめたらどうやってストレス発散したらいいんだよ!という声が聞こえてきそうですね。
私も、現代社会はストレスに満ち満ちていると思っています。
むしろストレスのない人なんてほとんどいないのではないでしょうか。
そして、確かにお酒を飲むとストレス発散できると思います。その場では。
お店で購入しそれを飲むだけなので、非常に手っ取り早いストレス発散方法です。
ただ、酒をやめて客観的に振り返ってみて分かったことがあります。
それは、飲酒行動というのはただの「問題の先送り」だったということ。
そして、ストレス発散方法はお酒以外にも数えきれないほどあるということ。
デメリット②お酒をやめると人間関係が悪くなる
「なんだ、飲まないなんてつまんないヤツだな」
「時には飲みニケーションも大切だよ?」
周りにこういう考えの人はいませんか?
私も、「お酒は人間関係の潤滑油だ」などと言ってはよく飲んでいました。
そして「お酒を飲まない=人間関係悪化」という方程式は揺るぎないものだと思っていました。
ところがお酒をやめた現在はどうかというと、人間関係は全く悪化していないんです。
悪化していないどころか、むしろ良くなっている実感すらあります。
お酒をやめて関係が悪化してしまうのが心配…というのは私は考えすぎだと思います。
酒飲み側の心理から言わせてもらうと、結局のところ相手が何を飲んでいるのかなんて途中からどうでも良くなるんです。
酒飲みの人は、自分がどんなお酒を飲んで、どれだけ酔っぱらって楽しめるかということの方がむしろ大事だと思っていますから、どうか安心してください。
デメリット③禁酒=楽しみを失った、という喪失感
恐らくこのブログを読んでいる人は、かなり長い期間お酒と共に人生を歩んできた人が多いのではないかと思います。
楽しいときも辛いときも、すぐそばにはお酒があったわけです。
まさに人生の友というか戦友というか腐れ縁というか、そんな感じだと思います。
そんな人生を共にしたお酒を取り上げられてしまっては、落ち込む気持ちになるのも分かります。
実際に私も、人生にお酒は必須であり、生活必需品の筆頭にくるものだと思っていました。
ただ、一歩引いて冷静によく考え、知識をアップデートしていく度に、それは思い込みだったことに気がつき始めたんです。
あなたが初めてお酒を飲んだのは何歳の時でしたか?
それまでの人生は、お酒がなくても十分生きてこれたわけですよね?
ということは、お酒って元々はあなたにとって必要のないものだったということです。
であるならば、重要なのはお酒を飲む必要にかられる「原因」に焦点を当てることです。
そして「原因」に焦点を当てるためには、まず物理的にアルコールを身体から抜き、シラフの状態を手に入れる必要があるわけです。
「お酒を失うという喪失感」を「もうお酒を必要としない自分」という風に昇華できれば、お酒を飲む必要がなかったあの頃に戻ることができるかもしれませんね。
まとめ:禁酒には本当にメリットしかないのか?デメリットも含めて再考した結果
今回あらためて禁酒のメリット/デメリットを考えてみましたが、メリットは本当にたくさんありました。
そしてデメリットも3つ挙げましたが、一言で表現するといずれも「思い込み」だということも再確認できました。
おそらく、禁酒のデメリットとされている
②お酒をやめると人間関係が悪くなる
③禁酒=楽しみを失った、という喪失感
に関しては、日本社会全体がアルコールによって洗脳されており、その原因としては国とマスメディアとアルコール飲料会社による影響が大きいのではないかと個人的には思っています。
これはかなり根が深い問題ですね・・・。
とはいえ、私がこれからもお酒をやめ続けることに何ら変わりはありません。
禁酒ムーヴメントが少しずつでも世の中に広がっていくことを切に願っております。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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