『「飲まない幸せ」を手にする方法』から学んだ8つのこと

書籍

「飲まない幸せ?そんなもんあるワケないでしょ!」

「酒を飲めないのはホントつらいっす・・・」

「酒のない人生なんて終わってるし不幸以外の何ものでもないんだがww」

まずこの記事のタイトルを見たあなたは、このような印象を持たれたかもしれませんね。

でもそれは、もしかすると壮大な勘違いなのかもしれません。

私は先日、『「酒のない人生」をはじめる方法』から学んだ2つのこと という記事を投稿しましたが、それに引き続いてこの「飲まない幸せ」を手にする方法 も手にしてみました。

結論としては、「飲まない幸せ」というのは確実に存在するし、この2冊は1セットとして読まれることをお勧めします。

たった80ページ足らずのこの薄い本から私は多くのことを学ぶことができましたので、この記事を通して是非シェアしたいと思います。

私は現在、ヘルスケア関連企業に15年以上勤務しており、2019年10月から完全断酒を継続中です。

Twitterも毎日投稿していますのでご興味あればリンクボタンからよろしくどうぞ(^^)

この記事を最後まで読むと、「飲まない幸せ」について理解できるようになりますよ。

それではいってみましょう!

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飲めない?それとも飲まない?

飲めない?それとも飲まない?

つまり最初の頃はたいてい、「飲まない」というより「飲めない」のです。体のため、仕事のため、家族のために、飲めないつらさを必死に耐えているわけです。

 依存症の回復を、大きく3つの段階に分けることができます。

 まず、「飲めない」ことに耐えている段階。

 次は、自分から「飲まない」ことを選ぶ段階。

 そして飲まないことを基本に新しい生き方をつくっていくうち、最後は「もはや人生に酒を必要としない」段階になります。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 3ページより

お酒が大好きなあなたはいま、

「飲まない」という選択をしていますか?

それとも、「飲めない」という選択をしていますか?

なぜこのようなことを尋ねたかというと、この2つは全く違うものだからです。

「他者から強制されお酒が飲めない状態」というのは苦痛でしかありませんよね?

特に酒をやめ始めた初期は、「飲みたい!でも飲めない…」の繰り返し。

ところがその時期が過ぎると、みずから「飲まない」という選択ができるようになるんです。

とはいえ、ここに至るまでの期間は人によります。

数週間かかる人もいれば数か月かかる人もいるし、数年かかる人もいるでしょう。

とにもかくにも、「飲めない」⇒「飲まない」への変化をいずれ感じられるようになります。

それはあなたの断酒が軌道に乗ってきた証拠だといえます。

酒をやめている自分はすごい?

酒をやめている自分はすごい?

3ヵ月、半年、1年と飲まない日が続くと、自分はすごいことをやりとげたのだという気持ちになります。

けれど、「自分はすごいことをやりとげた」という幸福感の中には、ときとして落とし穴もひそんでいます。舞い上がった気持ち。その喜びを周囲にわかってもらえないこと。そして他人のアラが目につくことです。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 6ページより

お酒が大好きなあなたは、酒をやめるなんて100パー無理!と思っているはずです。

ところが、意外にもそれが数ヶ月続けられるようになってくると、こう思うようになります。

「俺(私)ってすごいんじゃ?」

そうです!

おっしゃる通り、これはすごいことなんです!

ただこれは、 大多数の”酒をやめた経験のない人”にとっては【全く理解できないこと】なんです。。

そういった人たちにとっては、断酒はすごくも何ともないワケです。

なので、あなたが頑張っていることを否定されたように感じるのではないかと思います。

そこから更に「自分はすごい」という上から目線で、逆に相手のアラを探し始めたくなるかもしれませんね。

でもこれはお互いにとって不幸なことなので、方向性を変えてみましょう。

断酒の難しさや継続できているすごさというのは、断酒経験者には理解されるはずです。

「断酒の頑張りは断酒経験者に認めてもらう」というようにすると、気持ちが救われるのではないでしょうか。

そのために、匿名OKなSNSでもあるTwitterはおススメのツールだと思いますよ。

自分の身は自分で守ろう

自分の身は自分で守ろう

酒があふれる社会の中で、飲まない生活を続けるのは大変なこと。

「アルコール依存症です」と言えばわかってもらえる社会、「回復に取り組んでいます」と言えば尊重される社会がくればよいのですが、現実はまだまだそうはいきません。

仕事の酒席。冠婚葬祭。地域のつきあい。

町を歩けば飲み屋があり、アルコールの自動販売機もあちこちに。

旅行をすれば、乗り物の中でもアルコールを売っていたり。

こんな中で生きていくには、自分の身を守る工夫が欠かせないのです。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 14ページより

酒をやめたことにより、「酒飲み視点」と「酒飲まない視点」という両方の視点を手に入れることができました。

第三者的に見ることができるようになって初めて気がついたこと。

それは、残念ながら今の日本社会は「アルコール依存社会」であるということ・・・。

これは酒飲み時代には全く気がつかなかったことですね。

日本社会全体がアルコールによって洗脳されているんです。

でもこのことにほとんどの人が気が付いていない

いや、むしろ気づかないフリをしているのかもしれませんね。

それはそれでとても悲しいことなのですが…。

少し回りくどかったですが、私の結論としては「自分の身は自分で守るしかない」ということが言いたいのです。

酒を飲もうが飲むまいが、ほとんどの日本人は「多少のお酒は良いものだ」と洗脳されています。

もちろん本人に悪気はないんですが酒を勧められることは多々ありますし、お酒自体を目にすることも日常茶飯事。

だからこそ、「自分を守ることができるのはシラフの自分だ」ということをしっかり認識しておきたいですね。

ほとぼりがさめてくると・・・

ほとぼりがさめてくると・・・

酒をやめて半年、1年とたつにつれて、かつての自分が遠い記憶になってしまうのです。飲んでいたときのつらさ、酒を手に入れることだけに必死になっていた姿を忘れてしまう。やめなければと心を決めたときの心境もだんだん薄らいでしまう。ほとぼりがさめるのです。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 18ページより

断酒日数が長くなればなるほど、当初の気持ちを忘れがちです。

「なぜ酒をやめているのか?」

この問いに瞬時に答えられる状態でないと、すぐに「アルコール洗脳社会」に取り込まれてしまいます。

だから私は、毎日Twitterに投稿しています。

「ほとぼりが冷めたタイミング」がとても危険なのを知っているからです。

内容は何でも良いのです。

細く、長く、継続していることがとても大事ですね。

再飲酒から学ぶ

再飲酒から学ぶ

再飲酒は、回復のプロセスで起こり得る病気の症状ですが、飲んでしまった心の痛みや後悔は大きいもの。けれど、ただ悔んだり恥ずかしいと思うことで終わらせるのでなく、その体験から何を学ぶかが大切です。

それが、その後の回復の糧となるのです。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 22ページより

再飲酒(スリップ)は断酒初期によくありましたので、私も非常に困っていました。

せっかく積み上げてきたものが一瞬でゼロになってしまう感覚です。

でも自分でなかなかコントロールできないという恐怖と悲しさ…。

「失敗は成功の母」と昔の人は言いました。

ただ失敗して終わり、だとあまりに辛いですよね。

だからこそ「タダじゃ転ばないぞ!」というマインドが大切です。

そのために有効なのが

「レコーディング」

だと私は考えています。

媒体は何でも良いのですが、飲まなかった日はもちろんですが、飲んでしまった日も含めて毎日記録していくのです。

いったい何がキッカケで飲んでしまったのか、そのとき何が起こったのか、覚えている範囲で記録していくのです。

再飲酒してしまっても、記録を続けていくのです。

そうすれば再飲酒の原因や傾向が分かるようになり、それが分かれば対策も打てるようになってくるはず。

自分を追い詰めてきた行動や考え方

自分を追い詰めてきた行動や考え方

酒をやめただけで、生き方がすべてガラリと変わるわけではありません。

自分を追い詰めてきたかつての行動や考え方が、そのまま残っていることが多いのです。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 26ページより

酒をやめると劇的に人生が変わると思っていましたが、意外とそうではありません。

あくまで、スタートラインに立てる状態になるということです。

スタートラインに立つと、自分自身としっかり向き合えるようになります。

すると、酒浸りの生活にあなた自身を追い込んできた考え方が見えてきます。

その中に、酒を飲んでも飲まなくても変わらないあなたがいるはず。

その「変わらないあなた」を見つけられれば、自分を変えていくことができます。

断酒は目的ではなく手段。

ゴールではなくスタートです。

「回復」とは?

「回復」とは?

依存症という病気は、人生の幅を狭めていくものです。

酒が生活の中心となるにつれて、家族との時間が失われた。目標を見失った。酒以外の楽しみに興味を持てなくなった。人づきあいといえば飲み友だちだけになった。最後に残ったのは酒、あるいは酒と仕事だけ・・・。

狭くなった人生の幅を、再び広げていくのが回復です。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 48ページより

私も勘違いしていたのですが、酒をやめると色んなものが元通りになると思ってはいませんか?

あの頃のように酒が飲める体質に戻るはずとか、人間関係も元通りになるとかetc・・。

今一度ここで確認しておきますが、依存症は「完治」することはありません。

でも「回復」はできるんです。

この2つの違いを明確に認識できるようにしておきましょう。

アルコールを知る前の自分に戻るわけでもなければ、酒飲み時代に戻るわけでもありません。

そのどちらでもなく、「生まれ変わる」という言葉がぴったり合うイメージですね。

今を生きる

今を生きる

そして「今日一日は飲まない」という考え方です。

「今日一日」という言葉には、酒のことにとどまらず、「今を精一杯生きる」というとても大切な生き方の知恵が含まれています。

『「飲まない幸せ」を手にする方法』 71ページより

「今日一日飲まない」

これは本当に重要です。

「目標1ヶ月」とか「目標100日」とか、大きな目標を掲げたくなりますが、あくまで目標は「今日一日の断酒」です。

なぜかというと、1ヶ月とか100日といった目標を達成した瞬間、断酒を続ける意味を見失ってしまう可能性が高いからです。

意味を見失ったことで再飲酒してしまい、次の断酒を軌道に乗せるまでの難易度が上がっていきます。

とても地味かもしれませんが、断酒を続けるコツは「今日一日飲まないという目標設定」にあります。

まとめ:『「飲まない幸せ」を手にする方法』から学んだ8つのこと

最後に、「飲まない幸せ」を手にする方法 から学んだ8つのポイントをまとめてみますね。

✓「飲めない」よりも「飲まない」を自分の意思で選択する

✓頑張りを認めてもらいたくなったらTwitterへ

✓自分を守れるのはシラフの自分


✓「なぜ酒をやめているのか?」という問いに即答できるように


✓毎日レコーディング(記録)すること


✓断酒はゴールではなくスタートライン


✓「完治」ではなく「回復」


✓「今日一日飲まない」という目標設定

最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事があなたの断酒に少しでもお役に立てれば嬉しいです。

また他にも禁酒に関する書籍はたくさん出版されていますので、興味があればこちらのリンクからどうぞ。

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