これで断酒力UP!お酒をやめられない理由3選【飲酒マーケティングの罠に気付こう】

これで断酒力UP!お酒をやめられない理由とは?【飲酒マーケティングの罠】書籍

「お酒やめたいのにまた買っちゃった・・・」

「飲むつもりなかったのに、つい手が伸びてしまって・・・」

あなたにはこのような経験はありませんか?

断酒を試みても、つい再飲酒(スリップ)してしまうのはよくある話です。

予期せずコンビニに吸い込まれてしまったり、スーパーのお酒コーナーが視界に入った途端、急に飲みたくなってしまってつい・・・なんて人もいるのではないでしょうか。

ではなぜ、ついお酒を買ってしまうのか?

お酒をやめられない理由はいくつか考えられますが、この記事では【飲酒マーケティングの罠】というテーマでその理由についてお話ししていきたいと思います。

私は現在、ヘルスケア関連企業に15年以上勤務しており、2019年10月から完全断酒を継続中です。

Twitterも毎日投稿していますのでご興味あればリンクボタンからよろしくどうぞ(^^)

この記事を最後まで読むと、巧妙に仕掛けられた飲酒マーケティングの罠を知ることができ、断酒力がUP⤴しますよ。

ちなみに本記事は、「ドリルを売るには穴を売れ」という断酒とは全く関係のない書籍からヒントを得ております。

では早速いってみましょう!!

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そもそも「飲酒マーケティング」とは?

「飲酒マーケティング」とは?

「マーケティングとは何か」をひと言でいえば「顧客」に関するすべてのこと、つまり「売ることに関するすべてのこと」だ。

(中略)

あなたが「買う」ときに、その逆には「売る人」がいる。あなたが何かを買うときには、売り手にとってのマーケティングが起きているのだ

「ドリルを売るには穴を売れ」P.13より

何気なく入ったコンビニでお酒コーナーが目に入り、つい手が伸びてお酒を買ってしまった。

よくあることですよね?

この「よくあること」が実はマーケティングなのです。

あなたがコンビニでお酒を買う=アルコール飲料会社のマーケティング成功!ってわけです。

この記事では、このお酒に関するマーケティングを「飲酒マーケティング」と勝手に命名?し、話を進めていこうと思います。

「なぜお酒を買ったのか?」をまず考えてみましょう

「なぜお酒を買ったのか?」をまず考えてみましょう

例えば、あなたが自ら手を伸ばしてお酒を買ったとします。

ではなぜ、それを買ったのでしょうか?

本人が自覚していない場合も多いんですが、人間の行動には必ず理由があります。

例)
・今日は頑張ったからご褒美だ
・つらいことがあったけどこれ飲んでスッキリしよう
・明日は休みだし飲みながらテレビでも見ようかな
・別に理由なんて無いしこれが毎日のルーチンだからね
などなど

でも、もしこれが売り手の思惑通りだったとしたら?

大手アルコール飲料会社は世間一般では一流企業と言われていますし、その会社の本社マーケティング担当者は特にその道のプロなわけで超優秀です。

毎日朝から晩まで販売促進策を考えています。

私たち消費者が何に価値を感じ何を考え、その結果どう行動するのかということは完全に把握されていると思った方が良いです。

ではここから、「飲酒マーケティングの罠」としてお酒をやめられない理由を3つご紹介していきたいと思います。

やめられない理由❶ 4つのマーケティング理論を駆使されているから

理由❶ 4つのマーケティング理論を駆使しているから

では、最低限知っておくべき「理論」とは何かというと、

1 ベネフィット ー 顧客にとっての価値

2 セグメンテーションとターゲティング ー 顧客を分けて絞る

3 差別化 ー 競合よりも高い価値を提供する

4 4P ー 価値を実現するための製品・価格・販路・広告

という4つの基本的な理論であり考え方だ。

「ドリルを売るには穴を売れ」P.17-18より

売り手は、このような理論に基づいて販売促進をしているのです。

ではそれぞれの理論について、「飲酒マーケティング」という観点から解説していきますね。

飲酒のベネフィット

書籍のタイトルでもあります「ドリルを売るには穴を売れ」ですが、この意味を簡単に説明すると、次のとおり。

売り手側が売りたいモノはドリルだが、買い手側が欲しいのはドリルそのものではなく、そのドリルが開ける「穴」だということ。つまり、買い手にとっては「穴」に価値があるので、それを得るためにドリルを購入する。

これを「飲酒マーケティング」に落とし込んでみると、アルコール飲料会社が売りたいのはもちろん「お酒」ですよね。

ただ、消費者が本当に求めているのはお酒そのものというよりも、そのお酒によってもたらされる「価値」なんです。

この「価値」は千差万別、十人十色だと思います。

「リラックスしたい」

「人間関係を良好にしたい」

「ストレスを発散したい」

などなど、人の数だけその「価値」は存在すると思います。

このように、消費者はアルコールによる「価値」を感じているのでお酒を買うわけです。

そして結果的に、売り手側は利益を上げることができるという構図なんですね。

ところが…!

私は気が付いてしまったんです。

「その消費者が求める”価値”って、本当にアルコールからしか得られないのだろうか?」と。

お酒をやめたいのなら、こういった「飲酒マーケティングの罠」に気付き、そこから抜け出す努力をするのです。

セグメンテーションとターゲティング

次に、マーケティング用語として頻出するのがこの2つです。

なんかカタカナ用語でよく分かりませんよね・・

一言でいうと、顧客を分けることをセグメンテーション、分けられた顧客のグループをターゲットといいます。

よく使われる切り口は、「年齢」や「性別」などですね。

例えば、20代男性と40代女性では、そのターゲット顧客が求める価値は全く違っていそうですよね。

こんな感じなので、セグメンテーションの切り口は無限にあります。

その消費者層の属性によって、買わせるアプローチ方法ももちろん異なってきます。

なので、もしあなたがお酒を手にした場合、それを自分で選んだというよりは

「アルコール飲料会社によって選ばされた」

と考えるのが本質的なのです。

私の場合、お酒のTVコマーシャルを見たり店頭でパッケージを見た際に、「これはどの消費者層をターゲットにしているのかな?」と少し離れた視点から考えてみることで、断酒力が向上しているのを実感しています。

アルコール飲料会社どうしの差別化

アルコール飲料会社が1社しかない独占状態であれば、ここまで飲酒マーケティングに力を入れる必要はありません。

消費者側に他に選択肢がないからです。

ところが現実には、アルコール飲料を扱っている企業は非常に多く存在し、彼らは生き残りをかけて日々競争しています。

ライバル企業と差をつけなければ勝つことはできませんし、負ければ淘汰されてしまう世界です。

さらに、アルコール飲料の消費量が年々減ってきている状況も、熾烈な差別化競争を加速させている要因となっています。

アルコール飲料市場全体のパイが減ってきている中で起こっている過当競争なのです。

そこで差別化戦略が重要になってきますが、差別化には大きく3つあると言われています。

それは何かというと、「手軽軸」「商品軸」「密着軸」の3つです。

それぞれ簡単に説明すると、以下のとおり。

・手軽軸(安くて早くて便利):アルコール濃度の高い缶チューハイなどのRTD
・商品軸(とにかく良いお酒):高級ワインや付加サービスなど
・密着軸(自分をよく知っている):気の知れたマスターがいる行きつけのバーなど

特に、「手軽軸」にフォーカスし、より安く、より早く酔えるようにアルコール度数をどんどん高くしている昨今の企業姿勢には疑問を禁じえませんね。

私は、こういった企業競争による犠牲者をひとりでも減らすことができればいいなと思って日々発信しています。

お酒を売るための4つの「P」

この「4P」というのも、マーケティング界隈で頻出するワードです。

これは何かというと、次の4つの頭文字を取ったものです。

Product:製品・サービス
Promotion:広告・販促
Place:流通・チャネル
Price:価格

アルコール飲料会社はマーケティング理論であるこの4つの「P」に力を入れているので、

新商品を次々に開発してきますし、

それを売るための宣伝広告をバンバン打ってきますし、

色んな流通・販売網を考え出しますし、

魅力的な価格帯で販売展開してきます。

これらにまんまと乗せられて酒を飲んでしまわないよう、相手の出方を読むことで防御力を高めていきましょう。

上記では、飲酒マーケティングの罠として4つのマーケティング理論があることを解説しました。

ここからは、お酒をやめられない理由❷「ベネフィット訴求」と理由❸「3大欲求刺激」をご紹介していきますね。

これらはいずれも、アルコール飲料を「売る側」の常套手段です。

やめられない理由❷ 売り手は消費者の「ベネフィット」を提案してくるから

理由❷ 売り手は消費者の「ベネフィット」を提案してくるから

アルコール飲料会社は、より多くの人にお酒を飲んでもらおうと必死です。

なので、お酒を飲む『価値』(=ベネフィット)をあれこれ考え提案してきます。

そのベネフィットには大きく2種類あるのでそれぞれ簡単に解説していきます。

機能的ベネフィット

機能的?なにそれ?と思いますよね。

これは言い換えると「物理的な」ベネフィットのことで、具体的には次のとおり。

例)
「プシュッと空ければすぐ飲める」
「どこでも同じものが手に入る」
「値段が安い」
などの数値化できるベネフィット

情緒的ベネフィット

では情緒的は?というと、こちらは逆に「感情的な」ベネフィットのことですね。

具体的には次のとおり。

例)
「飲むと楽しいしスッキリする」
「このお酒を飲んでるオレ、かっこいい」
「これを飲んでいる私はオシャレでセレブな感じ」
など数値化できない感情的なベネフィット

実は消費者のベネフィットを先回りしている

このように、ベネフィットだけを見ると「ほら!お酒を飲むのは良いことばかりじゃないか!」と思う人もいるかもしれませんが、それこそが「飲酒マーケティングの罠」なんです

もしもあなたがお酒に何かしらの価値を感じているのだとすれば、それはアルコール飲料会社によって「作られ、刷り込まれた」価値である可能性が高いです。

実際に私は、第三者的視点でものごとを見るようになってから、お酒に感じる価値は「ゼロ」になりました。

「飲酒マーケティングの罠」から抜け出すことができれば、あなたの価値観も間違いなく変わるはずです。

逆にあなたが、飲酒に対し先ほど列挙したようなベネフィットを感じているのだとすれば、未だにその罠から抜け出せていないということになります。

『あなたは実は先回りされて待ち伏せされている』

この認識を持つようにしましょう。

やめられない理由❸ 売り手は消費者の「3大欲求」を刺激してくるから

理由❸ 売り手は消費者の「3大欲求」を刺激してくるから

アルコール飲料会社は、単に飲酒のベネフィットを提案してくるだけではありません。

人間の「3大欲求」を刺激し、お酒の購入をどんどん促そうとしてきます。

その3大欲求とは「自己欲求」「社会欲求」「生存欲求」とよばれるものです。

自己欲求

自己欲求とは、「自分の中だけで完結する」欲求です。

例えば、

「達成感を味わいたい」

「やることないから時間をつぶしたい」

「現実逃避したい」

「趣味はお酒」

など。

社会欲求

社会欲求とは、「他人との関係の中で良く思われたい」という欲求です。

例えば、

「話すのが苦手だけど人と会話できるようになりたい」

「コミュニケーションを円滑にしたい」

「良い人間関係を築きたい」

「楽しい人だと思われたい」

など。

生存欲求

生存欲求とは、「本能的な快楽を求めたり生き続けたい」という欲求です。

例えば、

「スカッとする喉ごし」

「味を楽しみたい」

「リラックスしたい」

「酔って気持ち良くなりたい」

など。

視覚に訴えるプロモーションには特にご注意を!

メラビアンの法則によると、人が受ける情報の55%は視覚から、38%が聴覚からだと言われています。

これをフル活用しているのが、ご存知「テレビCM」ですね。

最近ではインターネット動画配信サイトのCMでも見られるようになりました。

日本の法規制は本当に甘いので、いくら国に期待してもなかなか変わりません。

お酒をやめたいのならテレビは極力つけないようにしましょう。

また、こういったテレビCMは夕食時やゴールデンタイムに多く放映されていますが、これは子ども達にも悪影響を与えます。

幼少期からこういったものに触れ続けていると、「そうか、お酒は大人になったら飲むものなんだー」と潜在意識に刷り込まれていってしまいます。

このような負の連鎖は私たち世代で終わりにしなければなりません。

まとめ:これで断酒力UP!お酒をやめられない理由3選【飲酒マーケティングの罠】

まとめ:これで断酒力UP!お酒をやめられない理由とは?【飲酒マーケティングの罠】

この記事は「ドリルを売るには穴を売れ」 というマーケティング本からヒントを得て、断酒力をUPさせるために私なりの解釈も加えて書いてみました。

タイトルにもあります、お酒をやめられない理由。

それは、『「飲酒マーケティングの罠」にかかったまま抜け出せていないから』というのが一つの答えだと思っています。

売り手側は、消費者が何に価値を感じ、その結果どのように行動するのかを先読みしてきます。

であるならば、私たちはそういった動きを知り、飛んでくる球をよけられるよう訓練を重ねていくことがとても大切です。

お酒の売り手側は私たちを複数のセグメントに「分類」し、ターゲット層として「ロックオン」し、様々な「施策」を打ってきます。

このことを理解しているかしていないかで、断酒の難易度は格段に変わります。

一緒に断酒力を上げていきましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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